舞台芸術学院75周年
2024.09.17

舞台芸術学院75周年

昨日は舞台芸術学院75周年祝賀パーティーへ行ってきました
あと少しで閉校ではありますが
とりあえず、今回はお祝いという形です。

舞台芸術学院は日本最高峰の芸能学校でした。
座学は日本演劇史から世界史まで学び、演技から思想まで、自立した演劇人を育成する学校だったと思います。
実は「学校」が、というより、個々の先生方の舞台に対する熱い姿勢から成り立っていたものであり、自ずと他校ではあり得ない独特のカリキュラムが出来上がり、運営されていたと思います。
なので、2024年現在でも、どこに行っても必ず舞芸卒という役者が居て
小劇場のどこかでは舞台芸術学院出身者の誰かの劇団、どこかの安い居酒屋へ行けば
舞台芸術学院関係の打ち上げ飲み会。だったりしました。
とにかく舞芸は典型的な夢とロマン溢れる演劇(バカ)人をどんどん排出していたのです。当然私もその一人でした。

さて、久しぶりに舞芸メンバーが集まりビールを飲んだのでありますが、
卒業してから20年以上の年月が経っており、私たちも役者としてそれなりの
答えと未来が見えてきていました。昨夜はその反省会でもありました。

結局、私たちが舞芸で学んでいた時期に現役で活動されていた先生方の殆どは他界してしまい、今ここでまた 
先生、演劇ってなんですか?どうしていったらいいんですか? 
と問う事は当然出来ません。
先生達に聞きそびれてしまった問いかけは、自分たちが出した答えだけが、それぞれの答えとして残り、形を変えて次世代に受け継がれていくんだと思います。

そして私にも明確な、「答え」というものが存在し、
今までは「分からない」と明言を避けていました。しかし
これからは、もっと伝えていかなければいけない。と強く思いました。
この先演劇を続けていく人が減ってしまっても。

それは私が19歳で舞台芸術学院を卒業して、42歳に至るまでに
私なりに真摯に演劇と向き合ってきた答えでもあります。

昨夜の飲み会は色々な事がありました。
緑茶ハイを水で割りながらチビチビ飲んでいた私でしたが
静かに静かにその答えを導き出していたのでした。

写真は
在校生によるパフォーマンス